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群青 ー 谷村新司
2012-09-18 Tue 05:17
群青

太平洋戦争時、海上特攻に向かった戦艦大和の乗組員で海軍一の美男子といわれた青年がいた。

この青年の名は忘れたが、その彼には皆から羨ましがられるほどの一人の美しい婚約者がいた。

海軍一のお似合いのカップルだと云われ、その写真をいつも肌身離さず持ち歩いていたという。

戦艦大和が昭和 20 年の春先に米軍によって撃沈された話は日本人ならだれしも知っている話だと思うが、その青年の話を知る人は今となっては極端に少ない。

その話自体が、沈没した大和の数少ないない生きのこりのうちの一人である吉田満氏のはなしからなのだが、その吉田氏が戦後になって戦死した乗組員の遺族をたずねて歩き、その青年の出生地をたずねたところ、その青年の身寄りはたった一人の妹があるだけで両親はもちろん婚約者なども存在せず、その写真の美しい人とはたった一人の可愛い妹なのであった。

この吉田氏の書いた本は岩波書店から「戦艦大和の最後」として出版されていて今紹介したはなしを含め涙なくしては読めない本であるが、そこに書かれてある内容がほとんどの場合は、戦艦大和ものの映画や TV の原作となっている。

この歌の「群青」も映画「連合艦隊」の主題歌として作詞、作曲、歌、ともに谷村新司によって発表され映画とともに大ヒットした名曲だ。

戦艦大和というとその史上類をみないほどの威容をほこる大戦艦であるがため、どうしても戦争賛美にとられがちだが、今紹介したような悲しい物語がその背後には多くひそんでいる。

戦争で死ぬのは、男だけではない。多くの婦女子の死を、子供の死を、老人の死を見る。そこには多くのドラマがあり、数え切れない痛みがともなう。

空を染めて行く この雪が静かに
海に積もりて 波を凍らせる
空を染めて行く この雪が静かに
海を眠らせ あなたを眠らせる
手折れば散る薄紫の
野辺に咲きたる一輪の
花に似てはかなきは人の命か
せめて海に散れ 思いが届かば
せめて海に咲け 心の冬薔薇

老いた足どりで 思いをめぐらせ
海に向かいて 一人佇めば
我より先に行く 不幸は許せど
残りて悲しみを 抱く身のつらさよ
君を背負い歩いた日の
温もり背中に消えかけて
泣けとごとく群青の海に降る雪
砂に腹這いて 海の声を聞く
待っていておくれ もうすぐ帰るよ

空を染めて行く この雪が静かに
海に積もりて 波を凍らせる
空を染めて行く この雪が静かに
海を眠らせ あなたを眠らせる

この「群青」という歌は、息子をうばった群青色の海に向かい、父が子供だったころの息子の記憶をたどり静かに涙するラスト・シーンに流れる。

四方を海に囲まれたこの日本では戦中、戦後、このような悲しい光景はいたるところで見られたことだろう。

我々はこれをくりかえしてはならない。

群青 谷村新司


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