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アイム・ノット・イン・ラブ(I'm Not In Love) - 10cc
2013-01-25 Fri 05:30
アイム・ノット・イン・ラブ(I'm Not In Love)

この曲「アイム・ノット・イン・ラブ」は彼らの3rdアルバム"The Original Soundtrack"からのシングル・カットで1975年にUKチャート1位、USAチャート2位を記録した名曲だ。

メロウなサウンドで新しい音の世界を開いた「アイム・ノット・イン・ラブ」。この曲の誕生の話をメンバーのエリック・スチュアートは語った。

「曲ができて初めて聴いたときはとても興奮したよ。そこに座って何時間も繰り返し聴きながら『すごい曲ができたぞ』と思っていたんだ。

よくこんな冗談を言い合ったよ『怪物のような曲ができたぞ、怪物のようにヒットするか、それとも怪物のような失敗作になるのかな?』ってね。予想がつかなかったんだ。

でも特別な曲だってことは分かっていた。音楽業界の連中が電話してきたよ、ウィザードのロイ・ウッドやエルトン・ジョン、ポール・マッカートニーなんかがね。

そして彼らはこう言ったんだ『あの曲は素晴らしい、ビューティフルだ自分が作りたかったよ』それで自分が偉大な曲を作ったことが分かったんだ」 ー エリック・スチュアート

リリースから30年以上経った今でも世界の街のいたるところで流れるこの曲は、今だに色あせない20世紀の名曲でその秘密と魅力はいったいどこにあるのだろうか?

イングランドの北西部を代表する大都市マンチェスターは一大商工業都市として長いあいだイギリス経済をささえてきたが、1962年リバプール出身の四人組ビートルズがあらわれ彼らの成功によりローカル・シティ・ムーブメントが興り、様々な地方都市のビート・シーンがレコード会社のスカウト合戦の場となった。

そのなかでもリバプールに近いマンチェスターはいち早く注目され、ビージーズ、ハーマンズ・ハーミッツ、ホリーズなど多くのバンドがこの街からメジャーになった。

そして10ccもこの街出身でそれぞれがこの街で活動していたが、グレアム・グールドマンは10cc以前にエリック・クラプトンがヤード・バーズを脱退するきっかけとなったあの「フォー・ユア・ラブ」をはじめ「ハート切なく」そしてハーマンズ・ハーミッツの曲なども作曲し、なかでもホリーズの「バス・ストップ」はグレアムのソング・ライターとしての名声を高めた。

そしてこのころの人気バンド「ウェイン・フォンタナ&ザ・マインドベンダース」のギタリストだったのがエリック・スチュアートだった。

そしてエリック・スチュアートは「マインドベンダーズ」の解散を機にグレアムからの資金援助を得てマンチェスター郊外のストックポートにストロベリー・スタジオを作った。

1960年代後半のこの当時、レコーディング・スタジオはロンドンにしかなくローカルなバンドはみなロンドンまで出向いてレコーディングするほかなかった状況でマンチェスターにこのスタジオができたことによって多くのバンドがこのスタジオを利用するようになった。

そしてこの10CCも時間をふんだんに使った曲づくりができるようになったことは大きな進歩であり彼らのすべてはここから始まっていった。

エリックはロル・クレームやケビン・ゴドクレイなど友人を呼んで曲やサウンドをレコーディングし、いろんな実験的なことを他のメンバーたちと取り組みはじめそれをエリックが録音しそのトラックに取り組みはじめた。

そして、そこに偶然60年代にエリックと仕事をしたジョナサン・キングという人がやってきた。彼はその曲を聴いて大変気に入り「素晴らしい!自分のレーベルでリリースしたい!」と申し出てくれた。

だが、まだ彼らにはバンド名がなくたまたまそこにいたスタジオ秘書の女性の脚が綺麗だったことから「ホット・レッグス」と名乗ることになった。

そのリリースされた曲はukチャートで2位に輝きアメリカでは20位、そして世界中で大ヒットとなり「ホット・レッグス」はそこから始まっていったのだった。

スタジオに新しく入った多重録音のテストだったというこの曲「ネアンデルタール・マン」はバス・ドラムのインストゥルーメンタルのような音に呪文のような歌詞とあまりに低いボーカル・ミキシングなどその実験性が話題を呼んだ。

そしてアメリカに行っていたグレアムが加わり彼らは四人でグループを結成して2つの曲をレコーディングし、その曲をジョナサン・キングという男が経営するUKレコーズというレーベルから発売することになった。

ジョナサンはこのバンドをビートルズより大きくすると宣言し、バンド名もジョナサンが見た「ウェンブリー・スタジアムに『世界一のグループ 10cc』」という夢の中の看板から名前を「10cc」とした。(当時は10ccとは男性が射精するときの一回分の精子の量をバンド名にしたとも言われていたが定かではない)

デビュー曲はビートルズの「オー・ダーリン」を真似たような曲の「オー・ドナ」で実験的な音づくりの好きなゴドリーとクレームそしてポップス音楽を目指すエリックとグレアム四人の個性的な才能が結びついていった。

74年には2ndアルバム「Sheet Music」をリリースし自分たちのスタジオで納得の行くまでレコーディングできるという環境がオリジナルのサウンドを生み出し、そして彼らの音楽性の幅を広げていった。

常に何か新しいものを求め続けた10cc、彼らは新しいものを生みその音楽性は時代を超えた。

10ccがユニークなのは才能あふれるメンバーが四人もいるということで他の多くのバンドはリード・シンガーがいたり、有名なギタリストがいたり、曲づくりをする人がいたりするが、彼らの場合は四人とも曲が作れていろんな楽器が弾け歌手としても素晴らしくこの四人のケミストリーというかフュージョンが10ccを稀有なバンドにしたのだった。

1975年10ccの豊かな音楽性を世界中に広めた「アイム・ノット・イン・ラブ」を収録した3rdアルバム「The Original Soundtrack」がリリースされた。

この曲もマンチェスター郊外にあるストロベリー・スタジオから生まれ、彼らの珠玉のラブ・ソングとなった。

愛していないといいながらその愛する気持ちを表現するという斬新なラブ・ソングとして世の中に受け入れられた。

♪ 愛してなんかいないよ
だから誤解しないで
僕って最近ちょっとおかしいだけさ

僕が君に電話したからって
変な風にとったりしないで
きみに夢中だなんて思わないで
愛してなんかいないさ
本当だよ なぜって・・・

きみに会うのはとても楽しい
だからって
きみにイカレてるわけじゃないのさ

僕が電話しやからって
そんなに騒ぎたてたりしないで
ぼくたちのこと、友だちにも言ったりしないで
愛してなんかいないんだもの
本当さ なぜって・・・

この曲が生まれるきっかけはエリック・スチュアートの妻が言った一言で「エリック、あなたはアイ・ラブ・ユーってあまり言ってくれないのね」という言葉だった。

「当時の僕は、毎日毎日アイラブユーって言ってたんじゃそのうち心がこもらなくなる『おはよう、今日も元気?アイラブユー』って感じになると思ってたんだ。だからどうやってその言葉を使わずにその気持ちを伝えられるんだろう?」と思ったんだ。

そして『君に恋はしていないけどそれでもこんなに多くの理由で君にぞっこんだ。今も愛している』って伝えればいいんだと思った。いったんそのアイデアが浮かぶとあっという間に歌詞ができそれを書き留めた。とてもシンプルなものさ」 - エリック・スチュアート

エリックはスタジオにそのアイデアを持ち込み曲づくりを始めた。そのときゴドリーとクレームはアルバム収録曲「パリの一夜」の製作中だったためグレアムと2人での作業だった。

もともとはギター2本でのアルペジオというシンプルな曲だったが、それを電子ピアノで演奏するとまったく違う感じになった。

だから誰もが知っているあの曲は、彼らが最初にレコーディングしたバージョンではなく最初はもっとサンバっぽい曲だったらしいが、そのバージョンは全然うまくいかず消されてしまったらしい。

しかしスタジオ関係者がその曲を口ずさむのを聴き再びこの曲に取り組むことになり、そして奇抜な方法が試されることになった。

最終的にケヴィンが別のリズムで演奏してみようと思いつき、もっとスローでムーディなリズムでやることになりそれをどんな風にレコーディングしようかと話あったところ、ロルの提案で『声』、それもたくさんの『声』を使おうと言うことになったらしい。

それは全部で624トラックにも及んだ楽器のような「声」(3人×16トラック=48トラック 48トラック×13音=624)という楽器が奏でたハーモニーはゴージャスで温かみのあるものに仕上がった。

それはスタジオで自由自在に実験を繰り返した10ccだからこそ生み出せたもので、そのサウンドは当時はまだシンセサイザーのない時代でほとんどの人がメロトロンで出した音だと思っていたようだったが、彼らはそのやり方を長い間秘密にしていてだれにも言うことはなかった。

そしてこの曲には「声」にまつわるエピソードがある。途中、間奏のピアノが始まるところで聞こえるあのシュールな"Be quiet,big boys don't cry"という囁き声だ。

彼らはその「声」を入れようと試してみたが上手くいかず、彼らがちょうどコントロール・ルームに座っているときスタジオ秘書のキャシーがドアを開けて囁くような声で「エリック、あなたに電話よ」と言った。彼らはそこでくるっと振り向いて「その声だ!」っと言った。

歴史が生まれた瞬間だった。

キャシーの囁き声が加わり「アイム・ノット・イン・ラブ」は完成したが、それはだれも聴いたことのない喩えようもないメロウなラブ・ソングだった。それは作ったメンバーの想像をも超える遥かに斬新さだった。

「果たして僕はまたあんな曲が書けるだろうか?たぶん書けないだろうね。あれは一度きりのことなんだ、ジョン・レノンの『イマジン』やポール・マッカートニーの『イエスタディ』エルトン・ジョンの『ユア・ソング』がそうだったようにああいう曲は宝石のようなものだ。もう二度とあんな素晴らしい曲は書けないかもしれない・・・」 - エリック・スチュアート

Original Member 1972年-1976年
Graham Gouldman(b,g,vo)
Eric Stewart(vo,g,key)
Lol Creme(vo,g,key,)
Kevin Godley(vo,ds)

I'm Not In Love)

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